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相続した土地で最初に確認すべきこと|登記・境界・測量図・未登記建物を解説

この記事の結論

相続登記は2024年4月1日から義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。

Guide Contents

相続した土地・建物の手続き完全ガイド

  1. 相続した土地で最初に確認すべきこと|登記・境界・測量図・未登記建物を解説現在地
  2. 相続登記の義務化を解説!放置の罰則と土地家屋調査士の役割
  3. 未登記建物とは?相続・売却前に確認すべきリスクと登記手続きを解説
  4. 土地を売る前に確認すべきこと|境界・測量・登記・越境リスクを解説
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10分で読めます
相続した土地で最初に確認すべきこと|登記・境界・測量図・未登記建物を解説

相続した土地で最初に確認すべきこと|登記・境界・測量図・未登記建物を解説

土地や建物を相続したとき、多くの方がまず気にされるのは「相続登記をしなければならないのか」「売却できるのか」「誰の名義にすればよいのか」という点です。

相続登記は2024年4月1日から義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。

ただし、相続した土地で確認すべきことは、名義変更だけではありません。

土地の境界が分からない、測量図が古い、境界標が見当たらない、未登記建物がある、相続人で土地を分けたい。このような場合は、相続登記とは別に、土地家屋調査士による調査・測量・表示登記が必要になることがあります。

この記事では、相続した土地について、最初に確認すべきこと、土地家屋調査士に相談すべきケース、売却や分筆の前に注意したいポイントを解説します。


この記事の結論

相続した土地では、まず次の5つを確認しましょう。

確認項目

確認する理由

登記名義

亡くなった方の名義のままになっていないか確認する

相続人

誰が土地を相続するのか、共有にするのかを確認する

境界・境界標

隣地や道路との境界が分かる状態か確認する

測量図・境界確認書

過去に測量や境界確認が行われているか確認する

建物の登記状況

未登記建物や増築未登記がないか確認する

相続登記は司法書士に相談することが多い領域です。

一方で、境界確認、現況測量、境界確定測量、分筆登記、地積更正登記、建物表題登記、未登記建物の調査は、土地家屋調査士が関与する領域です。土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記に必要な土地・建物の調査や測量、表示登記の申請手続を扱う専門家です。


相続後にまず確認すべきこと

1. 登記名義を確認する

まずは、相続した土地や建物の登記名義を確認します。

登記事項証明書を取得すると、現在の所有者、土地の所在地、地番、地目、地積、建物の種類や構造などを確認できます。

亡くなった方の名義のままになっている場合は、相続登記を検討する必要があります。

相続登記をしないまま放置すると、次のような問題が起こりやすくなります。

  • 売却を進めにくい
  • 相続人が増えて話し合いが難しくなる
  • 次の世代に手続きが先送りされる
  • 共有者が多くなり、管理や処分が難しくなる
  • 相続登記義務化による過料の対象になる可能性がある

相続登記そのものは司法書士に相談することが一般的です。

ただし、相続した土地を売却する、分筆する、境界を確認する、未登記建物を整理する場合は、土地家屋調査士への相談も必要になることがあります。


2. 境界標があるか確認する

相続した土地では、境界標の有無を確認することが重要です。

境界標とは、土地と土地の境目を示す杭、金属標、プレート、鋲などのことです。

境界標が見当たらない場合、土地の範囲が現地で分かりにくい状態になっている可能性があります。

特に、次のような場合は注意が必要です。

  • 古い住宅地である
  • ブロック塀やフェンスが境界か分からない
  • 隣地との間に高低差がある
  • 私道に接している
  • 道路との境界が分からない
  • 過去に増築や外構工事をしている
  • 隣地がすでに売却・建て替えされている

境界標がないからといって、すぐにトラブルになるとは限りません。

しかし、売却、建て替え、分筆、相続人間での土地分割を行う場合には、境界確認が必要になることがあります。


3. 測量図や境界確認書があるか確認する

相続した土地について、過去の測量図や境界確認書が残っているか確認しましょう。

探しておきたい資料は以下です。

  • 地積測量図
  • 確定測量図
  • 現況測量図
  • 境界確認書
  • 売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 建築確認関係書類
  • 古い図面
  • 隣地との覚書

地積測量図は法務局で取得できる場合があります。

一方、確定測量図や境界確認書は、購入時の書類や過去に依頼した土地家屋調査士事務所、不動産会社の資料に残っていることがあります。

古い資料であっても、境界確認の重要な手がかりになります。

ただし、古い測量図は現在の測量精度と異なる場合があります。図面があるからといって、現在の境界がそのまま明確になるとは限りません。


4. 未登記建物がないか確認する

相続した土地に建物がある場合は、建物の登記状況も確認が必要です。

特に古い建物では、以下のようなケースがあります。

  • 建物が未登記のまま残っている
  • 増築部分が登記されていない
  • 取り壊した建物の登記が残っている
  • 登記上の構造や床面積と現況が違う
  • 母屋・倉庫・車庫など複数の建物がある

未登記建物や登記内容と現況の不一致は、売却や融資、相続人間の整理で問題になることがあります。

たとえば、相続した土地を売却する際に、買主や不動産会社から建物の登記状況を確認されることがあります。

未登記建物がある場合には、建物表題登記が必要になることがあります。建物をすでに取り壊している場合には、建物滅失登記が必要になることがあります。

これらは土地家屋調査士が扱う表示登記の領域です。


5. 売却・分筆・建て替えの予定を確認する

相続した土地をどうするかによって、必要な手続きは変わります。

今後の予定

確認すべきこと

そのまま所有する

境界標、建物登記、管理状況、固定資産税

売却する

相続登記、境界確認、測量図、未登記建物

相続人で分ける

分筆登記、境界確定測量、遺産分割協議

建て替える

現況測量、境界確認、道路との関係、越境物

活用する

敷地面積、高低差、接道、建物登記

手放したい

売却、寄付、相続土地国庫帰属制度などの検討

相続した土地を手放したい場合には、相続土地国庫帰属制度が検討対象になることもあります。この制度は、相続や遺贈によって取得した土地について、一定の要件を満たす場合に国庫へ帰属させることを可能とする制度です。

ただし、相続土地国庫帰属制度は、どの土地でも利用できる制度ではありません。建物がある土地、担保権や使用収益権が設定されている土地、境界が明らかでない土地などは、承認されない可能性があります。制度利用を検討する場合も、土地の境界や建物の有無を確認しておくことが重要です。


相続登記と土地家屋調査士の業務の違い

相続した土地では、「登記」という言葉が複数出てくるため、混同しやすいです。

大きく分けると、不動産登記には権利に関する登記表示に関する登記があります。

種類

主な内容

主に相談する専門家

相続登記

亡くなった方から相続人へ名義を変える

司法書士

所有権移転登記

売買などで所有者を変更する

司法書士

分筆登記

1つの土地を複数に分ける

土地家屋調査士

地積更正登記

登記簿上の土地面積を正しく直す

土地家屋調査士

建物表題登記

新築建物を初めて登記する

土地家屋調査士

建物滅失登記

取り壊した建物の登記を消す

土地家屋調査士

相続登記は、土地や建物の所有者を変更する登記です。

一方、分筆登記、地積更正登記、建物表題登記、建物滅失登記は、不動産の物理的な状況を登記簿に反映する表示登記です。

相続した土地を売るだけであれば、司法書士と不動産会社の関与が中心になることもあります。

しかし、境界が分からない、土地を分けたい、測量図がない、建物が未登記という場合は、土地家屋調査士の出番になります。


測量が必要になるケース

相続した土地で測量が必要になるのは、主に次のような場合です。

  • 土地を売却したい
  • 相続人で土地を分けたい
  • 分筆登記をしたい
  • 登記簿の面積と実際の面積が違う
  • 境界標が見当たらない
  • 古い測量図しかない
  • 隣地との境界に不安がある
  • 道路との境界が分からない
  • ブロック塀や雨樋などの越境がある
  • 建て替えを検討している

相続直後は問題が見えていなくても、売却や分筆を進める段階で境界の問題が表面化することがあります。

特に、相続人が複数いる場合、土地の面積や境界が不明確だと、分け方や売却価格を決めにくくなります。


相続した土地を売却する場合の流れ

相続した土地を売却する場合、一般的には次のような流れになります。

手順

内容

主な相談先

1. 相続人の確認

戸籍などで相続人を確認する

司法書士・弁護士

2. 遺産分割協議

誰が土地を取得するか決める

司法書士・弁護士・税理士

3. 相続登記

相続人名義へ変更する

司法書士

4. 境界・測量図の確認

境界標、測量図、越境物を確認する

土地家屋調査士

5. 必要に応じて境界確定測量

隣接所有者等と境界を確認する

土地家屋調査士

6. 未登記建物の整理

表題登記・滅失登記などを確認する

土地家屋調査士

7. 不動産会社へ売却相談

売却価格・販売方法を検討する

不動産会社

8. 売買契約・引渡し

契約条件に基づき引渡しを行う

不動産会社・司法書士

相続登記が終わっていない場合、売買契約そのものは個別事情によりますが、買主へ所有権移転登記を行う前提として、相続登記が必要になるのが通常です。

そのため、売却を考えている場合は、相続登記と並行して、境界や測量図の確認を進めておくとスムーズです。


相続人で土地を分ける場合の注意点

相続人で土地を物理的に分ける場合は、分筆登記を検討することになります。

分筆登記では、土地全体の境界確認や測量が前提になることが多く、単に図面上に線を引くだけではありません。

次のような点を確認する必要があります。

  • 土地全体の境界が確認できているか
  • 分筆後の各土地が道路に接しているか
  • 建築できる土地として成り立つか
  • 面積や形状に偏りがないか
  • 相続人間で分け方に合意できているか
  • 越境物や私道持分の問題がないか

分筆の位置によっては、将来の売却価格や建築可能性に大きく影響します。

そのため、相続人間の話し合いだけで決めるのではなく、土地家屋調査士、不動産会社、必要に応じて司法書士や税理士と連携して検討するのが安全です。


相続した土地を放置すると起こりやすい問題

相続した土地をそのままにしておくと、次の世代で問題が大きくなることがあります。

  • 相続人が増えて話し合いが難しくなる
  • 共有名義になり、売却や活用の判断がしにくくなる
  • 境界標がなくなり、境界確認が難しくなる
  • 古い測量図や確認書が紛失する
  • 未登記建物や滅失未登記が残る
  • 空き家や老朽建物の管理負担が増える
  • 固定資産税や維持管理費がかかり続ける

相続した直後は忙しく、土地の確認は後回しになりがちです。

しかし、境界や建物登記の問題は、時間が経つほど関係者が増え、解決に時間がかかることがあります。

早い段階で、登記名義、境界、測量図、建物の登記状況を確認しておくことが大切です。


よくある質問

Q. 相続登記は土地家屋調査士に依頼できますか?

相続登記は、亡くなった方から相続人へ所有者名義を変更する登記です。

これは権利に関する登記のため、司法書士に相談するのが一般的です。

土地家屋調査士は、境界確認、測量、分筆登記、地積更正登記、建物表題登記、建物滅失登記など、不動産の表示に関する登記を扱います。

Q. 相続登記が終わっていない土地は売却できますか?

売買契約自体は個別事情によりますが、買主へ所有権移転登記を行う前提として、相続登記が必要になるのが通常です。

そのため、売却を予定している場合は、早めに相続登記を進める必要があります。

あわせて、境界標や測量図、未登記建物の有無も確認しておくと、売却手続きが進めやすくなります。

Q. 相続した土地に測量図がありません。どうすればよいですか?

まずは法務局で、地積測量図が備え付けられているか確認します。

地積測量図がない場合や、古い図面しかない場合は、現地の境界標や隣地との状況を確認する必要があります。

売却、分筆、建て替えを予定している場合は、土地家屋調査士に相談し、現況測量や境界確定測量が必要か確認するとよいでしょう。

Q. 相続人で土地を分けるには測量が必要ですか?

土地を物理的に分ける分筆登記を行う場合は、土地全体の境界確認や測量が前提になることが多いです。

相続人間で「このあたりで分けよう」と話し合っていても、実際には道路接道、面積、建築可能性、境界確認などを考慮する必要があります。

Q. 相続した土地に未登記建物がある場合はどうなりますか?

未登記建物がある場合、売却や融資、相続人間の整理で問題になることがあります。

建物が現存している場合は建物表題登記、すでに取り壊されている場合は建物滅失登記が必要になることがあります。

建物の登記状況と現況が一致しているか、早めに確認することをおすすめします。

Q. 相続した土地を使う予定がない場合はどうすればよいですか?

売却、賃貸、親族内での利用、隣地への売却、相続土地国庫帰属制度などを検討することになります。

ただし、どの選択肢でも、境界、建物の有無、権利関係、管理状態が重要になります。

使う予定がない土地ほど、早めに現況を確認しておくことが大切です。


まとめ:相続した土地は、名義・境界・測量図・建物登記を早めに確認する

相続した土地では、相続登記だけでなく、境界、測量図、未登記建物の確認が重要です。

相続登記は2024年4月1日から義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。

ただし、相続登記を済ませただけでは、土地の境界や建物の登記状況が整理されるわけではありません。

売却、分筆、建て替え、土地活用を予定している場合は、境界標、測量図、境界確認書、未登記建物の有無を早めに確認しておくことが大切です。

足立区千住周辺で、相続した土地の境界、測量図、未登記建物、分筆登記について不安がある方は、土地家屋調査士大崎事務所までご相談ください。土地と建物の状況を確認し、必要な測量や表示登記の進め方をご案内します。

土地家屋調査士 大崎英一

代表 土地家屋調査士 大崎 英一

登録番号 東京都 第8438号

相続が発生したら、まず登記簿と現況の一致を確認してください。未登記建物や境界未確定のまま相続すると、次の世代にも問題が引き継がれます。

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