建て替え時に測量は必要?敷地面積、境界標、道路幅員、セットバック、越境物、建物滅失登記の確認が重要
この記事の結論
建て替えには建築確認申請が必要で、正確な敷地面積・境界・セットバックの確認が求められます。古い測量図では対応できないケースが多く、事前の測量が重要です。
Guide Contents
境界確定測量の完全ガイド
- 境界確定測量とは?費用・期間を徹底解説完全ガイド
- 確定測量と現況測量の違い|売却・建築・分筆で必要な測量を解説
- 測量費用の相場と内訳|確定測量・現況測量・分筆登記の費用目安を解説
- 測量はどれくらいかかる?境界確定測量の期間・工程・遅れる理由を解説
- 土地の境界が不明なまま放置するとどうなる?売却・相続・建築のリスクを解説
- 土地の健康診断|境界確定でトラブルを未然に防ぐ方法
- 筆界特定制度のメリット・デメリット|裁判との違いも解説
- 境界立会いとは?隣人トラブルを防ぐ進め方・拒否された場合の対応を解説
- 建て替え時に測量は必要?敷地面積、境界標、道路幅員、セットバック、越境物、建物滅失登記の確認が重要現在地
Guide Contents
建物登記の完全ガイド
- 新築したら建物表題登記は必要?費用と流れを解説完全ガイド
- 建物を取り壊したら滅失登記が必要!手続きと費用を解説
- 【足立区】新築の建物表題登記、土地家屋調査士に頼む費用は?
- 建て替え時に測量は必要?敷地面積、境界標、道路幅員、セットバック、越境物、建物滅失登記の確認が重要現在地
- 未登記建物とは?相続・売却前に確認すべきリスクと登記手続きを解説

建て替え時に測量は必要?境界・セットバック・道路確認のポイントを解説
古い家を建て替えるとき、建築会社や設計事務所から「測量図はありますか」「境界は分かりますか」「道路幅員は確認済みですか」と聞かれることがあります。
建て替えでは、建物の間取りや工事費だけでなく、敷地面積、隣地との境界、道路との関係、セットバック、越境物、既存建物の登記状況を確認することが重要です。
特に、古い住宅地、私道に接する土地、境界標が見当たらない土地、幅員4m未満の道路に接する土地では、建て替え前に測量や境界確認が必要になることがあります。
この記事では、土地家屋調査士の実務に基づき、建て替え時に測量が必要になる理由、現況測量と境界確定測量の違い、セットバックの注意点、建て替え前に確認すべき資料を解説します。
この記事の結論
建て替え時に測量が必要になる主な理由は、次の5つです。
確認項目 | なぜ重要か |
|---|---|
敷地面積 | 建ぺい率・容積率、建物配置の検討に関わる |
境界標 | 隣地との境界が現地で分かるか確認する |
道路幅員 | 接道・セットバック・建築計画に影響する |
越境物 | 塀・雨樋・配管・樹木などが隣地と越境していないか確認する |
建物登記 | 既存建物の滅失登記、新築後の建物表題登記が必要になることがある |
建て替え時に必ず境界確定測量が必要とは限りません。
過去の確定測量図や境界確認書があり、境界標も現地に残っている場合は、現況測量で建築計画の基礎資料を作成できることがあります。
一方で、境界標がない、古い測量図しかない、道路境界が不明、隣地との間に越境物がある、私道や狭あい道路に接している場合は、境界確定測量を検討した方が安全です。
建て替え時に測量が必要になる理由
1. 正確な敷地面積を確認するため
建て替えでは、建ぺい率や容積率をもとに、建てられる建物の大きさを検討します。
その前提になるのが、敷地面積です。
登記簿に記載されている地積と、実際に測量した面積が一致しないことがあります。特に古い土地では、過去の測量精度や分筆の経緯により、登記簿面積と実測面積に差が出る場合があります。
敷地面積が変わると、建てられる建物の規模、配置、駐車スペース、庭、外構計画に影響することがあります。
そのため、建て替え前に現況測量を行い、敷地の形状や面積を確認することがあります。
2. 隣地との境界を確認するため
建て替えでは、建物の外壁、庇、雨樋、室外機、塀、フェンスなどをどこに配置するかを決める必要があります。
このとき、隣地との境界があいまいだと、計画後に問題が発生することがあります。
たとえば、次のようなケースです。
- 境界標が見当たらない
- ブロック塀が境界線なのか分からない
- 古い測量図と現地の状況が違う
- 隣地との間に高低差がある
- 隣地側の建物や塀が近接している
- 雨樋や配管が越境している可能性がある
境界が不明確なまま建築計画を進めると、外構計画の変更、隣地との協議、設計変更につながることがあります。
建て替えの前に境界を確認しておくことで、工事中や完成後の隣地トラブルを防ぎやすくなります。
3. 道路幅員と接道状況を確認するため
建物を建てる敷地では、道路との関係が非常に重要です。
建築基準法上、建築物の敷地は原則として道路に2m以上接している必要があります。建築基準法上の道路に該当するか、接道幅が足りているか、道路幅員がどうなっているかは、建築計画に影響します。
特に注意したいのは、前面道路が幅員4m未満の場合です。
幅員4m未満の道路でも、建築基準法第42条第2項道路、いわゆる2項道路に該当する場合があります。この場合、原則として道路中心線から2m後退した線が道路境界線とみなされ、後退部分には建築物や門・塀を設けられない扱いになります。
ただし、セットバックの扱いは道路の種類、反対側の状況、自治体の指定道路図・道路台帳、官民境界の状況によって確認が必要です。
そのため、建て替え前には、現地の道路幅員だけでなく、役所資料や道路境界の確認も重要になります。
4. セットバックによる有効敷地面積を確認するため
セットバックが必要な土地では、今まで敷地として使っていた部分の一部が、建築計画上は道路後退部分として扱われることがあります。
その結果、実際に建物を建てられる範囲が小さくなる可能性があります。
たとえば、次のような影響があります。
- 建物の配置が変わる
- 建物の大きさを見直す必要がある
- 駐車スペースが取れなくなる
- 門や塀の位置を後退させる必要がある
- 外構計画を変更する必要がある
- 建ぺい率・容積率の算定に影響することがある
セットバックが必要かどうかは、現地を見ただけでは判断できないことがあります。
道路の中心線、道路境界、道路幅員、自治体の指定道路情報を確認したうえで、設計者と連携して建築計画を進めることが大切です。
5. 既存建物の滅失登記・新築建物の表題登記が関係するため
建て替えでは、土地の測量だけでなく、建物の登記も関係します。
既存建物を取り壊した場合、登記されている建物については、建物滅失登記が必要になります。
また、新しい建物が完成した後には、建物表題登記が必要になります。
手続き | 内容 | 主な専門家 |
|---|---|---|
建物滅失登記 | 取り壊した建物の登記を閉鎖する | 土地家屋調査士 |
建物表題登記 | 新築建物の所在・種類・構造・床面積などを登記する | 土地家屋調査士 |
所有権保存登記 | 新築建物の所有者を権利部に登記する | 司法書士 |
建て替え時には、古い建物が登記されているか、未登記建物がないか、増築部分が登記されているかも確認しておくとスムーズです。
現況測量で足りるケース
建て替え時に、必ず境界確定測量まで必要になるわけではありません。
以下のようなケースでは、現況測量で建築計画の基礎資料を作成できる場合があります。
- 過去の確定測量図がある
- 境界確認書がある
- 境界標が現地に残っている
- 隣地との境界に不安がない
- 道路境界が明確である
- 分筆や売却の予定がない
- 建築士が必要とする敷地情報を現況測量で整理できる
現況測量では、現在の敷地形状、建物、塀、道路、高低差、越境物などを測り、建築計画に使う基礎資料を作成します。
ただし、現況測量は、隣接所有者等との境界確認を経た成果物ではありません。
そのため、境界そのものに不安がある場合や、将来の売却・分筆も見込んでいる場合は、境界確定測量を検討した方がよいです。
境界確定測量を検討した方がよいケース
以下に該当する場合は、建て替え前に境界確定測量を検討することをおすすめします。
- 境界標が見当たらない
- 確定測量図や境界確認書がない
- 古い測量図しかない
- ブロック塀やフェンスが境界か分からない
- 隣地との間に越境物がある
- 道路幅員や道路境界が不明確
- 私道に接している
- 2項道路やセットバックの可能性がある
- 敷地が狭く、境界位置が建物配置に大きく影響する
- 将来、売却や分筆も検討している
- 隣地との関係に不安がある
境界確定測量では、法務局や役所の資料を調査し、現地測量を行ったうえで、隣接所有者等と境界を確認します。
建て替え前に境界を整理しておくことで、工事後の越境トラブルや、将来の売却時の不安を減らしやすくなります。
建て替え前に確認すべき資料
建て替えを検討している場合は、以下の資料を確認しておくと相談がスムーズです。
- 登記事項証明書
- 公図
- 地積測量図
- 確定測量図
- 境界確認書
- 現況測量図
- 建築確認済証
- 検査済証
- 建物図面
- 固定資産税課税明細書
- 道路台帳・指定道路図
- 過去の売買契約書・重要事項説明書
- 現地写真
すべてをそろえる必要はありません。
ただし、過去の測量図や境界確認書がある場合は、建て替え前の境界確認に役立つことがあります。
建て替え時の費用と期間の目安
建て替えに関連する測量・登記の費用と期間は、次のように分けて考えると分かりやすいです。
作業 | 費用目安 | 期間目安 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
現況測量 | 15〜30万円程度 | 2〜3週間程度 | 建築計画の基礎資料 |
境界確定測量 | 40〜80万円程度 | 2〜4ヶ月程度 | 境界確認・将来の売却対策 |
官民境界確認を伴う測量 | 個別見積もり | 3〜6ヶ月程度かかる場合あり | 道路・水路との境界確認 |
建物滅失登記 | 4〜8万円程度 | 1〜2週間程度 | 既存建物の解体後 |
建物表題登記 | 8〜15万円程度 | 1〜3週間程度 | 新築建物の完成後 |
建て替えでは、建築スケジュールが先に進んでから境界や道路の問題が見つかると、設計変更や工期調整が必要になることがあります。
特に、境界確定測量は隣接所有者との立会いや確認書の取り交わしが必要になるため、2〜4ヶ月程度を見込んでおくと安心です。
足立区・千住周辺で注意したいポイント
足立区千住周辺のような古くからの住宅地では、建て替え時に以下のような確認が重要になることがあります。
- 前面道路が狭い
- 2項道路やセットバックの可能性がある
- 私道に接している
- 隣地との距離が近い
- 境界標が見当たらない
- 古いブロック塀やフェンスがある
- 増築部分や未登記建物がある
- 過去の測量図が古い
- 道路境界や官民境界の確認が必要になる
特に狭あい道路に接する土地では、セットバックにより建築可能な範囲が変わることがあります。
建築士や工務店に相談する前、または設計の初期段階で、境界・道路・測量図の状況を確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
Q. 建て替え時に必ず測量は必要ですか?
必ずすべての建て替えで測量が必要というわけではありません。
ただし、敷地面積、境界、道路幅員、セットバック、越境物の確認が必要になるため、現況測量や境界確定測量を検討するケースは多くあります。
過去の測量図や境界確認書がある場合でも、現地の境界標や道路状況が変わっていないか確認することが大切です。
Q. 古い測量図でも建て替えできますか?
古い測量図を参考資料として使える場合はあります。
ただし、古い図面は現在の測量精度と異なることがあります。また、境界標がなくなっている、道路工事が行われている、隣地が建て替わっている場合は、再確認が必要になることがあります。
建築士や土地家屋調査士に確認し、建築計画に使える資料かどうか判断するのが安全です。
Q. 現況測量と境界確定測量のどちらが必要ですか?
建築計画の基礎資料を作る目的であれば、現況測量で足りる場合があります。
一方で、境界標がない、境界確認書がない、隣地との境界に不安がある、道路境界やセットバックが関係する場合は、境界確定測量を検討した方がよいです。
将来の売却や分筆も視野にある場合は、最初から境界確定測量を行う方が二度手間を避けられることがあります。
Q. セットバックがあると建物は小さくなりますか?
セットバックが必要な場合、道路後退部分には建築物や門・塀を設けられない扱いになることがあります。そのため、建築できる範囲や外構計画に影響することがあります。
実際にどれくらい影響するかは、道路幅員、道路中心線、敷地形状、建ぺい率・容積率、自治体の扱いによって異なります。
Q. 地目が農地の場合、建て替えできますか?
地目が農地の場合、農地転用許可や届出、地目変更登記が必要になる場合があります。
ただし、必要な手続きは、現在の土地の利用状況、都市計画区域、農地法上の扱い、建築計画によって変わります。
土地家屋調査士だけでなく、行政書士、建築士、自治体窓口との確認が必要になることがあります。
Q. 既存建物を解体した後は何か登記が必要ですか?
登記されている建物を取り壊した場合は、建物滅失登記が必要になります。
一方で、未登記建物を解体した場合は、法務局の建物滅失登記ではなく、市区町村への届出が必要になることがあります。
建て替え前に、既存建物が登記されているか確認しておくと手続きがスムーズです。
まとめ:建て替え前は、境界・道路・セットバック・建物登記を早めに確認する
建て替え時には、建物の設計や工事費だけでなく、敷地面積、境界標、道路幅員、セットバック、越境物、既存建物の登記状況を確認することが重要です。
過去の測量図があっても、境界標が現地に残っていない、道路境界が不明、隣地との間に越境物がある、前面道路が狭いといった場合は、建築計画に影響することがあります。
建て替えの計画が具体化してから測量を始めると、設計変更やスケジュール遅れにつながる可能性があります。
足立区千住周辺で、建て替え前の測量、境界確認、セットバック、建物滅失登記、建物表題登記について不安がある方は、土地家屋調査士大崎事務所までご相談ください。土地と建物の状況を確認し、建て替え前に必要な測量や表示登記の進め方をご案内します。

代表 土地家屋調査士 大崎 英一
登録番号 東京都 第8438号
建て替え前の測量は、建築確認申請の基礎データになります。敷地境界が曖昧なまま着工すると、後から大きな手戻りが発生するリスクがあります。
Topic Guide
境界確定測量の完全ガイド
測量の種類・費用・期間・放置リスク・筆界特定制度まで、境界確定に関する記事を集約。
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Top Chapter — 完全ガイド
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Contents
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土地家屋調査士への相談前に準備するもの|測量・境界・登記の必要書類を解説Topic Guide
建物登記の完全ガイド
新築の建物表題登記・解体時の滅失登記・建て替え時の測量・未登記建物の解消を集約。
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